【赤ちゃんはなぜ泣くの?】

2~3時間間隔の授乳に、夜泣き。産後の体。慣れない育児でヘトヘトのママ。

元々、昼夜逆転している睡眠サイクルの赤ちゃんも多いので、ママ自身の睡眠サイクルも出産と同時に強制的に変更を余儀なくされる。

ココロに余裕があるときは「おなかすいたかな?おむつかな?眠たいのかな?どうしたのかな?」と考えられるけど、余裕がないときは

「何で泣くの!?泣きたいのはママのほうだよ!」と言いたくなる。

そんな時程、赤ちゃんって力いっぱい泣くんですよね・・・・顔真っ赤にして最大音量で。

もちろん「静かに~」ってママの想いは届かず、集合住宅とかだと、お隣さんの目も気になる。

だって、響き渡るから・・・・赤ちゃんの声。

そして対処方法がわからず途方に暮れる

私も、産後、一人育児で、ほとんど記憶にないですが、唯一、鮮明に記憶にあるのが、真夜中の時計の残像とその秒針の音。

夜中授乳してすぐにウトウトとしてくれた時はココロが軽いのですが、目がしっかり合うとき、そして授乳後にぐずり始めたとき・・・・・「いつになったら、寝てくれるのかな・・・・・。」と思って、天を仰ぎ、時計を眺めていたその時の景色。

今思い出しても辛い・・・・・思い出といえば思い出ですが。泣

よく「育児に対して慣れや経験で、何で泣いているか、わかるようになる」って育児書等で目にしませんか?

確かに、わかるようになることもあると思いますよ。

それは、「この時間は、おなかがすいたかな?」「そろそろオムツ交換の時間かな」「最近、この時間、眠たくなるよね」といった感じで、赤ちゃんの生活サイクルが徐々に確立されてくることから、読み取れるものだと。

そして、赤ちゃんが泣くということに、少しママ自身が慣れてきて、泣かれても心理的負担が軽くなる部分も。笑

つまり、ママ側からすれば、ストレスが溜まる「理由もなく泣いている」という状態は、これでは解決しないのですよね。

じゃあ、赤ちゃん側からすればどういう状態なの?  

赤ちゃんは自分の気持ちを伝える方法としては「笑う」「みつめる」「泣く」「気になるものを触ろうとする」程度しか、私が思う限り方法がありません。

ママがサインとして読み取れるようになりやすい「空腹」「オムツ」「眠たいサイン」「暑い寒い」「熱発」などはいいんです。赤ちゃんも無事にママに伝えられて、ママも応えることができているわけですから。

問題は、「理由もなく泣いている」時。

その背景には、不安や不満な気持ちがあるといわれています。

そして、

その『不安や不満な気持ちがどういうものなのか赤ちゃん自身もわからない』まま、

マイナスな感情を「泣く」という方法を利用して、体全体で表現中~ってわけなんですよね。

赤ちゃんからしたら「必死」ですよね。

モヤモヤしたマイナスの感情を「泣く」という方法でしか伝える方法がないのですから。

私ももし今、「泣く」という方法以外、感情を表出する方法を奪われ、体も手足をバタバタする事しかでず、自分が抱く感情がどういったものなのか理解できなければ、確かによく泣くかもしれない・・・・うん。そんな風に思う。・・・で泣いているうちに、何で泣いていたかよくわからなくなり、そこに、何か自分が安心できる環境を感じ取る事ができたならば、安心して泣き疲れて寝てしまうかもしれないなと。

ほう。私も赤ちゃんと同じじゃないか。笑

人は「生まれてきたとき、何もできない」生き物。

(人間に近い「チンパンジー」でさえも、生まれた時にはすでに自力で移動できるんです。)

これは二足歩行によって、人間の骨盤の構造が変わり、本当だったら、あと1年ぐらいお腹の中で育つべきところを、出産できる大きさのうちに出産するようになった(生理的早産)からだそうです。

びっくりですよね。

というわけで、人間の赤ちゃんは、生まれてきた時の視力は0.02程度。色の認識も「明るいか暗いか」程度。

抱っこしていると、見つめてくれているように思うのは髪の生え際や目のあたりの「明と暗」のコントラストを認識しているため。

自分で頭を支えることも出来なければ、自力で母乳やミルクにたどり着くこともできません。そんな「何もできない」中で、「泣く」ことだけをマイナスの感情を伝える手段とし、生き抜いていく必要があるんですよね。

(そう考えると、必死に泣き叫び、自分の気持ちを伝えようとするというのもわかる気が。)

ただ、唯一発達している感覚器官が『耳』。

妊娠中、「おなかの中の赤ちゃんにも声届いていますよ~」と言われるのはこれ。

18週頃には、耳の神経系のネットワークができ始めるとのこと。

18週って、胎動を感じるか感じないか。大きさはさつまいも程度の大きさ。そして 24週頃には働き始めるとか。

すごいですよね。

外の音はかなり小さくなって聞こえていて、何を言っているかまではわからない程度のようですが、「声の上がり下がり」「リズム」はわかるみたいなんです。

なので、生まれてきた赤ちゃんにとって、この『耳』から得ることができる情報というのは唯一の鮮明な情報としてとっても大切。

泣いたとき「焦りやイライラが伝わると、赤ちゃんが泣き止まないことも。より泣くこともあるよ。」と言われたり、「ママがやさしく話しかけて」と言われるのはこのため。

「焦りやイライラ」は心臓の鼓動の音や、イライラした時の口調や音域(強くなったり、低くなったり)が伝わるから。

※赤ちゃんは高い音域の声にはプラスの感情でよく反応するらしい。

あと、「優しく話しかけて」というのも、この「自然とゆっくりした優しい声(やや高め・ゆっくり・抑揚(よくよう)たっぷりに」というのが専門用語で「マザリーズ(育児語)」と呼ばれ、「赤ちゃんも安心し、語りかける母親自身の情緒も安定する」という研究報告があるほど。

つまり、赤ちゃんにとっても、ママにとってもメリット

泣き方に気を配ることは大切だけど、

「お世話の問題ではなく、漠然とした感情で赤ちゃんは泣いている時がある」

「よくわからないけど、今はとりあえず泣きたいから泣いているんだろうな」

そう、思うことで、ひと呼吸して向き合ってもいいかもしれません。

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